ラグビー情報発信ブログ

2019ラグビーW杯と2020東京五輪男女七人制ラグビーに向けて様々なラグビー情報を発信するブログ

日本ラグビーの近未来。

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2017年のスーパーラグビーの試合も残り少なくなってきた。

再び、秩父宮に狼たちが帰ってくる。

5月27日チーターズ戦だ。このチームは、その名の通りよく走る。

細かいパスではなく、大きなストライドで走りこんできてオフロードしたり、

早くて長いパスを次々と渡してDFを突破する。

言ってみれば、ややフィジー的なATを感じさせる。FWは南アにしては

小さ目ではあるものの、強力なフィジカルとランを見せる。

アイルランドの最近のテストマッチを見ていると、全体的な方向性が似ているかもしれない。

SRによくみられる洗練されたオフロードパスではないものの、FWもBKも常に走りつつ

チーターズに部分的には似た感じでアタックしてくる。そしてFWのブレイクダウンも強力だ。

スクラムも巧みで強いし、高さを生かしてラインアウトを成功させ、

モールも南アチームと同様、力強く進み、止められない。

そこで、チーターズにしてもアイルランドに対してもキックをうまく使って、

効率よく敵陣に入り、得点につなげたい。相手の強力FWとまともにやってては、

後半の後半にはスタミナ切れとなるだろう。蒸し暑さは有利と簡単に

言っているが、真正面から相手の攻撃を受け続けては日本のチームもばてる。

テレビで観戦していると、後半戦に入って急に足が止まってくることに

気づくときがあるが、選手たちはWorld Rugbyの世界ランク上位チームと

同等といわれるSRチーム相手に、過酷な世界旅行しながら

13試合もこなしてきたわけで、疲れたり怪我したりしているのは間違いないのである。

サンウルブズは現在1勝10敗で最下位の18位、

対戦するチーターズは2勝10敗で16位といえども勝つのは簡単ではない。

先週のシャークス戦にもそのことがよく出ていて、残り6分からのtry3本と

多数のけが人という結果となった。

あと、日本人13人のチームでどこまでやれるかも見ていたのかもしれない。

しかし、しかしホームでの試合は、ロースコアー、僅差であっても勝利を期待する。

いや、逆にロースコアー、僅差の試合にできるようDFを固めるべきだ。

DF‼DF‼DF‼というぐらいしつこく守ってほしい。そこを主眼に見てみよう。

ところで、このチーターズとキングズはおそらく今季限りで、SR撤退となるようだ。

たぶん、3チーム共経済面での難しさがあったかもしれないが、

レベルズなども撤退するかもしれない。

が、南アの2チームは 北半球のリーグに引っ越しする可能性もあるようだ。

そうなれば楽しみなことだ。

サンウルブズは、ただひたすら前を向いて、個人のスキルや

強豪との勝負勘や試合運び、準備の仕方を学び続ければよいのである。

 世界的なプロリーグに日本単体のチームとして乗り込み、

まったくの新しい事業として、ゼロからのスタートしてきた。

マネジメント側も水面下でがんばっているようだ。サンウルブズファンはもとより、

ウルフの遠吠えやグッズといった中に、ラグビー文化がすでに定着しつつある。

サンウルブズがすでに、他のチームのファンにとっても、自分たちの次に応援するチームという特異なポジションも得るなど、しっかりとした存在感を示せているようだ。

抽選会の時に来日したWorld Rugby副会長のアルゼンチン元代表

アグスティン・ピショ氏も日本代表を高く評価し、

(日本代表は)2019W杯後すぐに南半球対抗の「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」に

入るべきと勧められていた。

さあ、日本ラグビーの近未来図はどこまで描けているのだろうか?

ジャパンエスアール会長は、こんな表現を残した。

サンウルブズに続くチームも現状としては日本ベースのチームに

なるのがベストだと個人的に思っています」。

サンウルブズの次は、パナソニック単体でとかいろいろ言われているがどうなるだろうか?

こんな構想もあるようだ。

「“プール欧州”入りした2019年ワールドカップでのジャパン。

サンウルブズもSANZAARに止まらない北半球との戦いも模索していきます」

そう、北半球に日本ベースのチームを送り込むことも視野に入れているようだ。

SANZAAR側の日本の実力に対する設定目標も昨季の「コンペティティブ」から

今季は「エリジブル」に格上げされ、来季15チームへ削減される方針が

決定される中でも、サンウルブズをその対象すべきというような意見は皆無だった。

強化につながる組織︎であるサンウルブズですが、あくまでも運営自体は

プロフェッショナルなかたちで行われていて、日本ベースの単体

プロフェッショナルスポーツチームとして世界最高峰の国際リーグへ参戦という、

世界で唯一の存在と言っていい我々に対する関心は実は欧州でも非常に高いとのこと。

日本からすれば、FW強化という意味で、学ぶべき点が多いのも間違いない。

日本代表がベスト8入りしたなら、2019年に向けたサンウルブズ

キャンペーンは成功したことになるかもしれないが、ただし、それで終わりではない。

むしろ、プロフェッショナルなスポーツチームとして世界でチャレンジし始めた

我々としては、その先も見据えて施策を打っていく。

 すでに、先方からもいろいろなオファーがあるのも事実ですし、

SANZAARとの付き合いだけでは、財源的なポテンシャルという意味では限りがあるのも事実。

新たなマーケットにアプローチしていくのは当然ですし、

それが日本ラグビーの発展につながればいい。

フランスの関係者からはトップ14のチームとサンウルブズプレシーズンマッチ

やろうという話は当然のようにありますし、ゆくゆくはサッカーのトヨタカップ

ようなクラブワールドカップを日本で開催したいと考える。

代表チームに関しては、フランスやイタリアの関係者の間には

日本を6か国対抗に加える可能性を真剣に語ってくれる人たちも存在するという。

最後に、北半球での戦いも視野に入れた方向性も模索して、

そう遠くない将来、実現にこぎつけるべく新たな動きを加速させていく」と結んでいる。

すごい世界戦略ではないだろうか。

南半球と北半球にプロチームをいくつか送り込んで、学んだことを融合し、

日本独自の味付けをするようになった時、どんなラグビー

そしてどんなラグビーチームとなるのだろうか!?

マイナースポーツで、少子化する日本においては、海外から選手を

取り入れる必要も増してゆくだろうが、日本ベースの日本チームが

どのように成長してゆくのか、日本代表がどれほど強くなるのか、本当に楽しみだ。

2023W杯か、2027W杯ぐらいに、世界第4位までに入って

日本のラグビーにますます誇りを持てる日を待ち望みたい。

(追記:ところで、NZ、AUS、SA、ARアルゼンチンでなる「SANZAAR」サンザーーに

 日本が入るとするとどんな綴りになるのか?

「SANZAARJA」サンザーージャーか、「SANZAAR with J」か⁉)